極楽とんぼのロボット製作記

情報工学系大学院生がロボットとその周辺技術や身の回りの出来事について紹介するブログ

「TOEIC990点の先を目指す!」人のための勉強の地図

TOEIC990点の先を目指す

英語力を示す指標としてTOEICスコアはよく利用されるようになりました。大学生でも社会人でも何かと言うとTOEICで英語力を測られます。最近では高校生も大学受験でTOEICが必要になる場合もあるようです。(東京/TOEIC(R)を入試に活用している大学・短大【英語の学校】)

TOEICは英語力の無い人にとっては地獄のようなテストです。2時間も缶詰にされた挙句、わけのわからない異邦の言葉をさんざん聞かされ、読まされ、帰ってきた結果を見れば、「情報が何度も繰り返されたり、語彙が簡単な時は理解できる時もある」という微妙なコメントと425点という誰にも自慢できないようなスコアをもらうわけです。

私も大学に入ってからTOEICテストを受けて、学生課に逐一TOEICテストの報告をし、基準に満たないとTOEIC講座なる講座を半ば強制的に受けてきたので、スコアが低い人の苦しみは十分に分かっているつもりです。

そんな私がTOEICの勉強をしていく中で、英語に対してどのように向き合っていくべきか、様々な書籍やネット上の情報などを参考にしつつ考えました。そして、いたずらに『TOEIC対策完全○○』のような問題集を解いたり、TOEIC講座に出席したりすることは必ずしもスコアアップに繋がらないばかりか、最大の目的であるはずの英語での意思疎通をするという課題にはあまり効力を果たさないかもしれないことが分かりました。スコアを上げることだけを目指すのではなく、英語力の上昇が結果としてスコアアップに繋がるような勉強をしなければならない、ではその英語力とはいったい何で、どうすれば上がるのか、先人の知恵をここで紹介したいと思います。

この記事がTOEICに苦しみ、英語が嫌いになってしまいそうな人の一助となれば幸いです。

 

自分のTOEICスコア

2015年4月吉日の時点では425点(リスニング260点、リーディング165点)

2016年3月13日の公開テストで600点(リスニング340点、リーディング260点)でした。

自慢できるような得点ではありません。自分なりに問題集を解くだけでも、2015年から2016年までの1年間で175点スコアを伸ばすことに成功しました。

 

これまでの勉強法とその限界

400点代から600点代になった時の勉強法は、受験勉強そのものです。ひたすら問題集を解き、答え合わせをし、間違っている箇所をもう一度やる。

私が使った問題集は

  • 神崎正哉,Daniel Warriner 共著『新TOEIC(R)TESTパート5特急400問ドリル』
  • 花田徹也 著『1駅1題新TOEIC(R)TEST文法特急』
  • 西嶋愉一,ヒロ前田 共著『TOEIC(R)テスト究極のゼミPart2&1』
  • 早川幸治,ヒロ前田 共著『TOEIC(R)テスト究極のゼミPart3&4』
  • ヒロ前田 著『TOEIC(R)テスト究極のゼミPart5&6』
  • ヒロ前田 著『TOEIC(R)テスト究極のゼミPart7』

です。いずれもAmazonでのレビューがかなり高い人気の書籍です。400点の私はこの本を買っていい気になり、これで800点はかたい!と思っていました。

 

「英語上達完全マップ」との出会い

実際はそんなこともなく、参考書を解きながら自分なりに勉強して、一年が経過しても600点どまりでした。公式問題集を解いても600点前後しか取れない状態が続き、6000円近くも払って公式テストを受けに行く気がだんだんとなくなってきました。

そんな中、知人から1冊の本を勧められました。

森沢洋介 著『英語上達完全マップ』

この本は冒頭で、多くの人が英語に対して抱いている幻想を取り払います。幻想とは、例えば”英語は(母国語)日本語を覚えたように、楽に、努力なしに習得すべきだ。”といったものや、”英語が話される国に行けば、すぐにうまくなる。”といったものです。

さらに森沢さん(以下著者)は多くの人が持っている「中学・高校で6年間も英語を勉強してきたのに、なんで英語力がつかないんだ!?」という疑問に次の言葉を叩き付けます。

”多くの人は「学校で何年も英語を学習してきた」のではなく、「何年もぼんやりと英語の授業を受けてきた」にすぎないのです。”

確かにその通りです。私も高校3年生にもかかわらず、予備校に通って初めて動詞には語法なるものが存在していて、好き勝手につなげていいわけではないことを知ったくらいです。いかに私がぼんやりしていたか分かりますね。

この上で著者は英語力には「知識」と「回路」の2つの要素があり、学校での勉強は主に文法・構文・語彙などの「知識」の側面に偏っていて、英語を実際に使う「回路」の部分は全く鍛えられていないと指摘します。そのため、難しい文法や構文の問題は答えられても、中学レベルの英語が口をついて瞬間的に出てくることもなければ、大量の英語を素早く読むこともできないと言います。

TOEICテストは知識だけでなく、回路も英語力として問われているため、回路の無い私がスコアが伸びないのも当然だったわけです。

ではどうすれば知識と回路を伸ばせるのか?

著者は瞬間英作文、音読、精読、多読、ボキャビル(語彙強化)、リスニング、会話の7種類のトレーニングから鍛えることができると示しています。さらにそれを英語上達完全マップと称しブログで公開しています。

英語上達完全マップ●英語トレーニング法

私も現在、この地図を参考に音読や瞬間英作文のトレーニングを始めたところです。

 

TOEIC990点の先

TOEICのスコアをいろいろなところで求められるあまり、すっかりTOEICスコア=英語力と思い込み、TOEICのための”知識”を詰め込む勉強をしがちです。こうした勉強に著者は”テストを目的とした学習をしない”と断じます。理由としてはTOEICテストが非常によくデザインされていて、受験勉強のような傾向と対策というメソッドが使えないようになっているためです。

私も目標としておかれるべきは、「英語による意思疎通ができるようになる」とか「英語を使って仕事ができるようになる」とか「洋画を字幕なしで楽しめるようになる」とか「金髪のお姉さんと楽しく会話ができるようになる」とかであるべきだと考えています。

最終的にはTOEICで測ることができる英語力を飛び越え、自由に英語を使用できるような英語力を身につける。英語上達完全マップではそういった英語力を身につけるための方法が紹介されています。

私もこの本を通して、英語を学んでいるところです。私の英語力はまだTOEICが測れる範囲内にあるので、スコアの変化が現れ次第、また更新していきたいと思います。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。